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フリーランス交流会『フリーランスカレッジ☆night』のメインビジュアル制作のすべて

7月~8月の約1か月半、フリーランス向け交流会『フリーランスカレッジ☆night』の企画・運営をさせていただきました。

↓イベントの詳細はこちらの公式ページをご覧ください↓

フリーランスカレッジ☆night~夏祭り編~

 

8月19日(日)の当日には30名ものお客さんに来ていただきました!

タコ焼きを焼いたり流しそうめんをすすりながら、皆さん和やかに談笑されていて、交流会初心者の方にも「色んな人と知り合えて楽しく過ごせた」コメントを頂くことができました☆

 

そんな交流会で、私はメインビジュアルとPR漫画を担当させていただきました。

今回はメインビジュアルの制作ノウハウやチャート、制作過程での学びについてわかりやすく解説します。

スミマセン、思いのほか長い記事になっちゃった…


媒体・ターゲット・コンセプトを確認せよ!


イベント内容 ビジネス交流会(初心者歓迎)
 募集人数  30名(中規模交流会)
イラスト使用媒体 webランディングページ・ SNSのポスト画像
集客方法 twitter
ターゲット

・相談したい人

・いい交流会がみつけられない人

・人脈、パートナーを増やしたい人

・交流会初心者

・フリーランスに興味ある・目指している人

コンセプト

ゆるい、気軽な交流会  夏祭り

メインビジュアルの役割は、「イベントのターゲットに届かせること」

 

そのためには

・とにかく目立つ!

・ワクワク感、期待感を演出する

・イベントのコンセプト(気楽な交流会、夏祭り)を伝える

 

そこを踏まえて運営メンバーと話し合った結果、イラストのデザインコンセプトは

「夏祭りとクリエイター」

になりました。シンプルですねー!

 

それでランディングページとロゴ担当のデザイナーさんからの注文は

 

・お祭りアイテムと仕事アイテムとキャラクターを描いてほしい

・色はお祭りイメージの原色で

・イラストレーターの中村佑介さん的な非日常感

 

ということでした。

「中村佑介さん」と聞いて、デザイナーさんがイメージしてるビジュアルの方向性が大体わかりました。

ポップで、フラットで、線が少なく、女性キャラがいて、でも可愛すぎない感じ!

 

私も中村佑介さん大好きです♡

でも参考にしたときに気を付けた点は、イラスト作品を見すぎないことでした。

あまり何度も見ると世界観や絵のスタイルに引きずられて自分の絵ではなくなるので、画像検索で1回じっくり見て記憶に焼き付けた後はなるべく見ないように。

画風コピーが得意なんですが、中村佑介さん画風で描く案件ではないので、イラストのエッセンスだけをいただきました。

 

☆私的解釈『中村佑介さんエッセンス』とは?

・コラージュっぽいイラスト

・ごちゃごちゃ感、物であふれてる感

・子供っぽくしない、スタイリッシュ

・フラット 

(参考「中村佑介」画像検索結果


描きたいものリストを作ろう!


イラストのコンセプトが決まったなら描きたいものをリストアップします。

後述しますが、たくさんのものを描くときは大変有効です。

 

人物

・浴衣女性

・浴衣男性

 

お祭りアイテム

・たこ焼き機

・リンゴ飴

・金魚

・やぐら

・盆オドラー

・提灯

・花火

・うちわ

・ヨーヨー

・スーパーボール

・屋台

・お面

・提灯

 

日本アイテム

・海

・大波

・フジヤマ

・松

・鳥居

 

仕事アイテム

・PC

・絵筆

・カメラ

・ビデオカメラ…

 

これいるかな?微妙かな~?と思うものでも、どんどん上げていきましょう!


アイテムを配置しよう!ラフ制作編


1.イラストの中心を定める

まず、イラストのどこに視線を誘導したいか考えます。

チラシなどの紙媒体には使用せず、ランディングページにのみ使用するのでロゴは真ん中でしょう。

 人物2人を目立たせたいので、ロゴの左右に挟み込むように配置することにしました。

過程_中心ロゴ人物
漫才師みたいですね(笑)

 

ターゲットはクリエイター系なので、二人の職業はwebデザイナーとカメラマンにしました。

私の好みですけど男女のキャラがいたら、女性がアクティブなほうが画面が華やかだと思うので(ジブリヒロインの法則)、女性のポーズに動きを付けました。

2.距離感をわける

中村佑介さんのイラストは奥行をみせず、物の大小だけで遠近感を作るフラットな絵柄が特徴です。

(余談ですがこの方のイラストを見ると、村上隆氏の「スーパーフラット」という言葉が頭に浮かびます)

しかし私はアニメーター出身のため、空間が感じられる絵が好きです。

そのため

・手前

・中間(人物)

・最奥

・奥

の4段階に、アイテムの距離感をわけることにしました。

3.まずは最奥の建物を配置

過程_海とやぐら
やぐらには提灯が必須だよね☆

距離感を出すことにしたので、やぐらのような建造物は手前にはおけません。

大きすぎるので必然奥になります。

しかしただ奥に配置するだけでは普通です。

非日常感を出したいので、例えばやぐらを宙に浮かすとか、雲の上に描くなどが考えられますね。

 

今回は夏のイベントなので海描きたいなーということで、海の上にやぐらを建てました。

それに海の水平線は3次元世界の基準なので、ゴチャゴチャ物にあふれた絵でも抜群の安定感を与えてくれます。

 

というわけで人物の奥に海、沖にやぐらと盆オドラー。

4.手前に目立たせたいものを配置

過程_手前リンゴ飴・うちわ

手前には小さいサイズで目立たせたいもの「ザ☆お祭りアイテム」を置きましょう。

リンゴ飴と祭りうちわを左右に配置。

 

タコ焼きはイベントの出し物なので、特に目立つ中央に描きたい。

最初は奥にたこ焼き屋台を描こうとしてたんですけど、目立たないしバランスが悪いし…と悩むこと30分。

 

「キャラの足元にたこ焼き鉄板を描けばいいんだー!!(・∀・)」と思いつきました!

(個人的にこのイラストで自分を一番褒めたいポイントです。よく思いついた!)

 

過程_手前たこ焼き
焼き土下座ってレベルじゃない。

こうすると人物と物の大きさがいきなり摩訶不思議になります。

それにたこ焼きの上に人が立っているんですよ、めっちゃクレイジー★じゃないですか?

 

たこ焼き鉄板描いたら、リンゴと祭りうちわに挟まれてるスペースが気になったので、焼いてる人の手も描きました。

人のパーツを描くと生々しさが加わりますね。

その他のアイテムを描きこむ

たくさんアイテムを描くときの要領は、お弁当におかずを詰め込む手順に似ています。

 

1.まずおにぎり・そぼろご飯などの主食

2.次に肉や魚、卵のメインのおかず

3.野菜のおかず

4.最後に漬物やふりかけ

 

お弁当が上手な人は、優先順位と空きスペースを考えて作っています。

 

絵に置き換えると専有面積が大きいアイテムや、メインのアイテムを置いて、あとはスキマにそれ以外のアイテムを埋めて行く感じです。

 

ここで描くものリストが役に立ちます。

もしリスト無しで行き当たりばったりにアイテムを増やしていくと、必須のアイテムを忘れてしまったり、優先順位がバラバラになったりして、クオリティダウンや時間ロスにつながります。

 

ごはん…ロゴと海・背景

肉…人物・目立たせたいアイテム

は詰め込みました。

次の野菜のおかずは、仕事アイテムです。野菜は大事。

「やぐらと同じようなサイズ感でPCや絵筆があったら、摩訶不思議に違いない」ということで、限りなく水平線に近い位置にお仕事アイテムを並べました。

過程_仕事アイテム
クリエイター感がでてきたよ~

遠くのものに見せるコツは、真正面の奥行のない絵に描くこと

「海の上にあるものは凄く遠くにあって奥行なんて見えないんだ!」ということにして、一点透視のパース線に載せようなどとは考えず正面描きします。(中村佑介さんのイラストでもよくみる構図です)

 

 仕事アイテムを詰め込んだら、あとはその他のお祭りアイテムを隙間に散りばめます。

お弁当でいうところの「彩り」なので、楽しさ優先!

 

空のスペースにも今回は圧迫を感じるくらいぎゅうぎゅう詰め込みたいので、ここに金魚とヨーヨーを配置。

魚が飛んでるとかベタですが、不思議感は出せます。

波打ち際からスーパーボールが、ざっぱーーん!と流れてくるイメージが浮かんだのでそれも追加。

色をつけたら単調な海がカラフルになるはず。

 

そして最後に忘れちゃいけない花火を描いたら、

ラフはひとまず完成!

ラフ完成
花火とスーパーボールはふりかけです。

なかなかいい感じになりました。

「遠近感」「摩訶不思議感」「描写必須アイテム」「コンセプト」を全部満たせているはず。

よっしゃ!これを運営メンバーに投げる(提出する)でー!!( `ー´)ノ


ラフチェックをお願いする


いつになっても緊張するチェックのお時間です。

 

結果は……

 

 

 

概ね好評!!

 

よかったあああああああああ!!!

 

企画段階から関わり、コンセプトも明確だったので大丈夫だろうとは思ってましたが、ものすごい認識のズレとかが無くてよかったです。

 

だがしかし!

ひとつこのラフには痛いミスがありまして…

 

おわかりでしょうか??

 

 

 

それは……ロゴです!

ロゴとイラストを作ってる人は別です。

 

・先にロゴが出来ている→ロゴに合わせたメインビジュアル

・先にメインビジュアルが出来ている→ビジュアルに合わせたロゴ

 

だとわかりやすいのですが、今回はロゴとイラストが同時に制作開始していいます(よくあることです)。

 

私は後出しで「私のビジュアルのためにロゴをこう修正してください」とはまだよう言えません。

だから先出しをしたい…!

 

 

 

……先にロゴが出来てしまった。

 

ロゴ真ん中としか聞いてなかった。

文字ロゴで背景透けてると思ってた。

背景透けない丸いロゴが来てしまった…!

真ん中に置くとやぐらが見えないやん……(;^ω^)

 

というわけで調整です。

 

このイラストは、建物とお仕事アイテムが同じスケール感なのが不思議演出になっているので、出来れば消したくありません。

他に選択肢がないので横によけて、そうすると左右バランスが悪いので右側に鳥居を追加しました。

簡単な調整で済んでよかったです。ふう。

 

ラフ修正
よく見ると、ロゴは人物や手前アイテムの後ろ配置

ここでの反省点は、

ロゴのデザイナーさんにどんなデザインをイメージしてるか、あらかじめ聞いておけば良かった…

ということ。

 

丸型にせよ四角型にせよ「イラストの中央はロゴでつぶれるんだな」と認識していれば、作業ロスが少なくてすみました。

軽い修正ですんだのでよかったですけど、ロゴとイラストを組み合わせるときは、もっとデザイナーさんと連絡とりながら進めるべきでしたね。

特に、今回組ませていただいた正垣さんは同じ運営メンバーで連絡もとりやすく、とても几帳面な方なので、すぐ返事をくれたはずです。

後述しますが今までの仕事の進め方の癖が出てしまいました…。

 

それから私もわかっていたはずなんですが、メインビジュアルはイベントのタイトル(ロゴ)に興味を持ってもらうためにあるんですよね。

 装丁家の坂野公一さんの「装画心得」がツイートで流れてたんで、わたしも原文読ませていただいたんですが

GALLERY HOUSE MAYA装画コンペ/審査員総評 以下引用・抜粋)

 

・「装画で本が売れる」と信じる。

・「良い絵」が必ずしも「良い装画」とは限らない。

・「読む人」「買う人」のことを考えて描く。

・「本が売れたら」それが良い装画。

 

・「作品内容」に傾倒し過ぎると、マニアックで分かりにくい絵になりがち。

・「ゲラを読み込んでも」答えは出てこないことがある。

・「作品内容を正確に表す」ことにとらわれすぎない。

・「何を見せるか」よりも「どう見せるか」が重要なことが多い。

・「描きたい(モノ・コト)」よりも「描くべき(モノ・コト)」を重視。

・「拘り」「自己満足」を本当に捨てられたら神。

 

・「超絶個性」とか「めくるめく先進性」は、実はそれほど求められない。

・「コミック絵」「アニメ絵」「フォトコラージュ」は全然オッケー。

・「綺麗な絵」「明るい絵」「分かりやすい絵」は、なんだかんだ好まれる。

・「暗い」「怖い」「キモい」など、ネガティブな表現は求められない限り避ける。

・「モノクロ」は敬遠されがち。

・「サラリと描ける」ように高い技術を蓄える。

・「やってよいこと」「やってはいけないこと」を見極めるためにも、

「製本」「印刷」「デザイン」のことを知っておいて損はない。

・「装画は装幀の一部」。そしてどちらも「本の一部」。

 

最後の「装画は装幀の一部」。そしてどちらも「本の一部」。

はそのまんまランディングページのデザインにも言えると思います。

「メインビジュアルはランディングページの一部」。

 

イラスト描いてるとつい自分の世界に没頭しがちですが、目的を見失ってはいけません。

 ロゴとの兼ね合いは肝心な詰めの部分なので、今後気を付けよう…!と心のノートにメモりました。


線画作業


もくもくと線画にしていきます。

線画

線画はclipstudioのマーカー・マジックペン使用。

線にあまり抑揚をつけずフラットに仕上げたいときにおすすめです。

 

たこ焼きの穴が意外と苦労しました。

クリスタにはパース定規があるので、1点透視で円を描いていけば出来るように思えるかもしれませんが、左右のパースがキツすぎて歪みまくります。

理論上の収束点に載せてはいけないケースです。

 

とはいえフリーハンドも嫌なので(フリーハンドでも問題ない場合も多いですが、今回はたこ焼き穴は整然と並んでいてほしい…!)

こんな碁盤の目に円を描いたものを作って

程よく見える位置に変形させておきました。

若干線がガタツキますが、あとで色塗りで補修すれば大丈夫!


色塗りはド派手に


ポップでフラットに仕上げたいのでほぼバケツ塗りに、アニメ影とハイライトとブラック影をつけていきす。

 

ここで運営メンバー兼アドバイザーの高田久紀さん(ベテランデザイナー)に

 

ランディングページの暗色9:原色1の配色に対して

メインビジュアルでは真逆の暗色1原色9

 

とアドバイスを頂きまして…!

 確かにランディングページは夜空をイメージした全体的に暗く落ち着いた配色なので、トップのメインビジュアルはガツンとつかみの色が欲しいところです。

そんなわけで、最初夜空はふつうに紺色系で塗ろうとしていたんですが、やめて金色にして提出しました。

完成イラスト初稿
バチバチに派手になりましたよ~☆

完成イラストチェックをお願いする


いつになっても緊張する(以下略)

デザイナーさんから修正指示が戻ってきました。

 

 

以下修正指示の引用です

Aパターンは絵1枚で見たときは独特な世界観があり良いのですが、LP全体としては、目立つのは良いのですがもう少し全体的なまとまりが欲しい所です。

BパターンはLPの雰囲気に合わせ、バックを夜にしましたが、全体的に少しくらいイメージです。

Cパターンは目立ちつつ、全体的なまとまりも良いバランスに近づいたと思います。

 

上記理由により、Cパターンが良いと個人的には思っています。

LP全体も含めた配色のバランスとしては、

・紫

・ショッキングピンク

の配色が唐突であり、黄色とその補色である紫のコントラストが目立つ働きはしているのですが、逆に全体としてのまとまりを崩してしまっているようにも見えます。

なので少し色数を抑えた方が、全体感としてはまとまってくると思いますので、あまり負担にならない範囲で、ご対応いただけましたら幸いです!

オリジナルの配色も絵一枚で見た時には非現実感があり好きなのですが、全体的な視点から修正のご提案をさせていただきました

 

原色9割でと言っても、その中でもさらにメインカラーを絞るべきだということですね。

ランディングページの原色は黄色・水色・オレンジ。

確かにこの3色に絞ったほうが全体に纏まります。

 

イラストは、>>青系>>その他の色 というバランスになりました。

 

 

配色以外の修正点は…

 

 

ありませんでした!!

 

修正はラフ1回、完成イラスト1回で、かなりスムーズに検収まで持って行けたと思います。

やっぱり修正が少ないのはうれしいですね^^

完成メインビジュアル
メインビジュアル完成!!運営やお客さんに好評だったのでうれしい♡

ロゴ・ランディングページデザイン/D-FOUNT 正垣敬一さん

私がイラストレーターをやってて常に気を付けてることは、「修正を減らすこと」です。

そのためには打ち合わせや、進捗連絡、質問で依頼主との認識をすり合わせることが大事。

 

ネックはレスポンスの速度。

そこを理解してレスポンスを早くしてくれるデザイナーさんやアートディレクターさんは非常に助かります。

 

イラストの依頼は、直接クライアントからの依頼ならまだいいのですが、間に仲介会社が入っていた場合は、1回問い合わせをするたびに、仲介がクライアントに連絡を入れて回答もらうまで1週間以上待つことも多いです。

その間作業はストップします。

しかし締め切りは延びません。(それは交渉すればいいのかもしれませんが)

 

だから見切り発車で「たぶんこっちの方向だろう!」とある程度ヤマをはって進める癖がついてしまっています。

しかしコンセプトがちゃんと固まっていなくて、最初の指示と全然違う修正を依頼されたり、とりあえずイラストレーターに案を出させてから方向性を決める、といったクライアントもいます。

 

そのへん、自分自身があまりに受け身で仕事をしていることに疑問を持ちました。

自分に足らないのは、交渉力と提案力なのかなと…それが今後の課題ですね。

 

最後にぼやきましたが、イベントのメインビジュアル制作の学びまとめです!


まとめ


 

1. ロゴ制作者とは密に連絡をとるべし

2. LP全体の配色をヒントに、イラストの配色を考えるべし

 

今回はイベントのメインビジュアル制作について記事を書きましたが、次回はイベントの運営編について書きたいと思います!

企画や分担、会場決め、収支計算、会議や集客、メール案内、当日準備とチームビルディングついてのお話です~